【後編】プロジェクト概要~コンセプトが生まれた背景

更新日:5月10日

前回の記事に続き、トークイベントで報告した「プロジェクトの概要」の後半をご紹介します。今回はシェアハウスのコンセプトが生まれた背景について書いています。ぜひご覧ください。

アイデアの種と広がる妄想


私たちのミッションは「60歳以上のおひとりさま」と「アジアからの外国人人材」が地域社会から孤立することなく、新たな暮らしを創っていくための場づくりです。


しかしいきなりこのような考え方にいたったわけではありません。


当初は75歳以上のいわゆる後期高齢者と外国人介護士のシェアハウスを想定していました。それは介護サービス付きの住宅ではなく、あくまでお年寄りと若者が支えあって暮らすシェアハウス(賃貸住宅)です。


対象年齢を60歳以上としたのは、サ高住(サービス付き高齢者向け住宅)の対象年齢が60歳以上なのでそれに合わせたにすぎません。


そんなシェアハウスを作ろうと思ったそもそものきっかけは、2018年の大型台風があった、その数か月後のことです。地域包括支援センターのケアマネージャーさんからこんな相談がありました。


ある古いアパートが台風の被害を受けて新しく建て替えることになり、そこに住んでいる高齢者の方が立ち退きしないといけないが、転居先が見つからなくて困っていると。



ひとり暮らしの高齢者は賃貸住宅を借りるのが難しいという厳しい現実(社会課題)があり、私も相談を受けたもののほとんど力になれず、この経験が心のどこかに残っていました。


もう一つのきっかけは、カンボジアを訪問した際に、日本で介護の仕事をするための学校を見学したことです。


カンボジアはまだまだ発展途上ではありますが、これからの未来を創っていこうというエネルギーに満ちあふれていて、そこにいた若者の目も生き生きとしてとても印象的でした。


案内をしてくださった日本人の先生も情熱的で、自分にも何か手伝えることはないかと思ったことを覚えています。



ですからこの文化住宅をどうするかを考えたとき、この2つのことが結び付いたのは私にとっては自然な流れでした。


日本では高齢者も外国人も賃貸住宅の入居を拒まれることがあり、「住宅確保要配慮者」となっています。しかしこの両者がそれぞれの強みと弱みを補い合って暮らせる場があれば、むしろ他にはない面白い住空間ができるのではないかとワクワクしました。


高齢者は外国人に日本での生活や文化を教えてあげたり、逆に外国人は高齢者の買い物を手伝ってあげたりと、お互いに持ちつ持たれつの相互扶助の関係で、この文化住宅ができた頃(古き良き昭和の時代)の「ご近所付き合い」を想像したりもしました。



そして共用スペースは居住者だけでなく、地域住民ともシェアすることで地域交流の場としていく。


例えば、こども食堂は、子どもが一人で食事をするいわゆる「孤食」をなくす取り組みですが、そこから地域の繋がりを作っていくものでもあります。それを居住者の方が運営するのはどうかという提案がプロジェクトチームからありました。


その他にも、居住者の外国人が地域の方に故郷の料理をふるまう「アジアンキッチン」。外国人への理解はまだまだこれからですが、ベトナム料理やカンボジア料理などおいしい料理を通じた交流はすごく楽しそうです。


このようにシェアハウスで様々な世代や文化の異なる人が交流することで、地域活性化にも繋がるのではないかなと、妄想はだんだんと広がっていきました。


この老朽化した文化住宅が、多文化共生の場として再生するということで「多文化住宅」と呼んだりもしました。



しかしここで問われたことは、当初から想定していた75歳以上の高齢者がこのような住まい方・価値観に共感されるだろうか、という現実的な問題でした。


私たちが想定すべきはやはりまだまだ元気なアクティブシニアであり、それも団塊の世代ではなく、海外経験なども多く価値観も多様化してきた現在の60代、あるいはこれから60代になる方たちを想定すべきだろうと。


確かに新たな暮らし方として面白くても、70代以上に受け入れられるのはもう少し先かもしれない。しかし10年後や20年後の70代を考えると、このようなシェアハウスも決してハードルの高いものではないか。むしろ人生100年時代に求められる暮らし方かもしれない。


そう考えた時にこのプロジェクトはこれからの新たなスタンダード・新たなロールモデルを創っていくものだと腹落ちして、これまでの「社会的弱者のための住まいをつくる」という発想から「これからの時代の新たな暮らし方を創造する」とういう発想へと変わっていったのです。



これからの時代という意味では、最近よく聞く「サスティナビリティ(持続可能性)」や「ダイバーシティ(多様性)」といった言葉は私たちにとってもキーワード。


コモンフルールはそんな時代が求める新たな暮らし方として間もなく誕生します。


(終わり)

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